カイロンについて

小惑星

今回は小惑星として分類される
カイロン(キロンとも言う)について
お話します。

カイロン(Chiron)とは

惑星の名前 カイロン
ギリシャでの神名 ケイロン

カイロンは1977年に天文学者の
チャールズ・T・コーワルによって
発見された小惑星です。

以前紹介した4大小惑星とは異なり
非常に変わった軌道を特徴としています。

小惑星と女性性

火星と木星の間にある小惑星帯ではなく
土星と天王星の間に軌道を持っています。

天文学者はカイロンはいつも太陽系に
存在しているのではなく
未来のある時期にその起源である
銀河に帰っていくと推論しました。

公式には「小惑星」とされていますが
捕らえられた「彗星」ではないかとも
考えられています。

小惑星が内側の個人的天体(火星)と
外側の社会・集団的天体間(木星)の
橋渡しとして機能する一方で
カイロンは集団的な心理(土星)
宇宙的意識(天王星)の架け橋として
役目を果たし、既知から未知への
移行を可能にさせます。

神話

カイロンはギリシャ神話の中の
ヒーラーであり教師として
知られているケンタウロスに
ちなんで名付けられました。

ケンタウロスはヘラクレスの毒矢によって
誤って傷つけられてしまい
苦痛を味わうことになります。

しかし不死身であることから
死ぬこともできず、傷も癒せず
激しい苦痛に耐えねばなりませんでした。

一方で神から火を盗み人類へ与えた
プロメテウスはその行為のため
ゼウスから罰せられていました。

プロメテウスが自由になるには
神々の誰かが不死性を
諦めることが必要でした。

そこでケンタウロスは
プロメテウスの境遇を引き受け
死を選んだのです。

ゼウスはプロメテウスを自由にし
ケンタウロスを「射手座」へと
変えました。

象徴として

ケンタウロスの神話からカイロンは
「傷ついたヒーラー」を表しており
チャートの中でのカイロンは
わたしたちの核心にある傷
癒すことができないと信じている傷を
表現しています。

神話によってカイロンは
傷によって変容し天へと昇るとき
最終的に傷を克服します。

同様にチャートの中のカイロンは
恐れや痛みをいかにして
克服していくかを学ぶ
こと
そうすることで自身の霊性により
どのように変容していくかを
示しているのです。

カイロンは心の奥底にある傷や
生涯において探求し回復していく
霊的な問題を象徴しています。

わたしたちがどのように傷つけられ
またその結果どのように他者を
傷つけるのかを表しているのです。